周易

周易とは

周易とは周の時代に確立された易で、6つの爻から作られる64個の卦(易の形)を使って占います。本筮式と中筮式、略筮式があり、一般的に広く使われているのは略筮式です。中には全体像を詳しく見るために中筮式を使う占い師もいますが、本筮式は立卦(易の卦を出すこと)に非常に時間がかかるため、実践の場ではほとんど用いられていません。
海外では「イーチン」と呼ばれ、「イーチンタロット」という64枚の易のカードで占うことが一般的です。これは海外ではタロットの普及率が高く、タロットのようなカードにする方が受け入れられやすかったからだと思われます。

周易の占い方

略筮式

略筮式では筮竹または八面体のサイコロ、カードなどを使い、八卦を出します。それを上下に組み合わせて1つの易卦とします。そして、未来を占う要素として6つの爻のうち1つが動くことを前提とし、筮竹または6面体のサイコロを振り、どの爻が動くかを決めます。易の卦は陰と陽のどちらかの要素が6個組み合わさって1つの卦となりますから、6個の内1つが動くことで別の卦が作り出されることになります。それを未来の変化と読み解くのが略筮式です。
略筮式の特徴として周易の経典でもある易経を重視することがあげられます。易経には易の爻1つ1つに訓辞があり、その言葉を元に吉凶を判断します。

中筮式

中筮式は筮竹、八面体のサイコロ、八卦のカードなどを使って立てます。中筮式は易の爻の1つ1つに対して八卦を立てます。8面体のサイコロで説明しますと、略筮式は2つのサイコロを使って上と下の卦を出すのに対して、中筮式は6つのサイコロを使って6個の爻(略筮式では陰陽でしかない)に対して八卦を立てます。つまり、3つの易の卦が組み合わさって1つの易の卦を作る形です。未来を表す爻の変化は、「陰極まれば陽に転ずる、陽極まれば陰に転ずる」の考えから、純粋な陰と陽である「坤」と「乾」を変化させて占います。
略筮式では未来への判断が64×6の384通りなのに対して、この方法では1つの易卦の中で複数の爻が動くことも珍しくなく、遙かに多いパターンの易卦が作り出されます。略筮式よりも遙かに易を研究した達人が使う易と言ってもよいでしょう。

本筮式

本筮式の立卦も他と同じように易の卦を立てていきます。異なるのは、今度は中筮式で立てた卦の爻それぞれに対して易卦を立てていくことです。つまり、略筮式が八卦を2回、中筮式が八卦を6回出すのに対して、本筮式は八卦を36回出すことになります。これを実践の場で行うと膨大な時間がかかるため、高名な易者が行う個人鑑定などにしか使われていません。

周易で分かること

周易は東洋のタロットとも言われる占いで、相手の気持ち、未来の事柄など様々な事柄が分かります。はっきりとした時期や吉凶は断易のほうが得意ですが、失せ物占も含めて周易はほぼオールマイティーに占える占術と言ってもよいでしょう。

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