家相

家相とは

家相とは、土地の形状や家の間取りなど、住宅の相(見た目)を見ることでその家に住む人の運勢を診断する占術です。奈良時代に中国から伝来した風水思想の陽宅風水(住宅における風水)が陰陽道と深く結びつき、独自の発展をしたものが日本の家相だと言われています。中国の占術と誤解されることもありますが、中国に家相という占いはなく、風水を元に日本で長い年月をかけて独自進化した占いになります。区分としては陰陽道の1つと言ってよいでしょう。
古くは今のような居宅内部を細かく診断するものではなく、井戸やかまど、厠(トイレ)の位置を指定するものでした。その後、研究がなされ、鬼門の凶意を避けるために南天を植える、玄関の位置を重視するなど、現在の家相にも見られる内容が増えてきました。
民間人に家相が広まったのは江戸時代で、庶民に向けた家相書が急増し、家相を気にする人が増えたそうです。

現代の家相

現代の家相は、昔から受け継がれる陰陽道の流れを汲みながら、九星気学などの判断も盛り込み、進化したものがメインとなっています。かつて重視していた井戸、かまど、厠の代わりにキッチン、トイレ、風呂場を重視するのが現代の家相で、「トイレが玄関から見て左にあるのはよくない」などというのは陰陽道の流れを汲むなごりでしょう。また、庭木に関しても「縁起がいい」「鬼門封じ」という形で受け継がれています。
現在の家相ではこの他に、玄関の位置や各部屋の運勢、家の欠け、張りなどを見て行きますが、この辺りは九星気学の判断が混ざっていると考えられます。実際、九星気学の中には家相の占断法もあります。

家相で分かること

個人の運勢ではなく家そのものの運勢を占うのが家相です。そのため、個人の運勢目的ではなく、家(家系)に悪いことばかり起きる、原因不明のトラブルが続いているという時に家相を見ると原因が分かることがあります。
ただ、家相は占いというよりは、開運法の一種と考える方がよいでしょう。完璧な家というのは滅多に存在しませんが、家相に気をつけることで凶意を減らして吉意を増やし、住環境をよくして家族に笑顔があふれるようにすることは可能です。
尚、家相に関しては様々な本が出ていますので、素人でもある程度の判断ができると思います。しかし、複合的な要素が絡むなど詳細な判断が必要となる時は、家相を専門とし、経験を積んだ占い師に観てもらうのが一番です。

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